ネコの泣ける話になります。姉の実家はネコ好きな一家で野良ネコに餌をあげているうちに家中ネコだらけになってしまったそうだ...
住み着いたネコが仔を作りその仔もまた仔を作る始末...
一時は家庭崩壊しかけたほどネコが増えたそうだ...
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そのうちの一匹のネコの話ですぅ...
そのネコも他のネコ同様野良時代に餌をもらいそれが何度か続くうちに姉の家に住み着いた...
そしてそのネコも仔を宿し五匹の子ネコを生んだ...
しかし母ネコは病気だった...
出産後餌は食べても吐いてしまうかもしくはひどい下痢だった...
だが子供はまだ小さい...
母ネコはじっと耐えるように五匹の子ネコ達を守っていた...
あまりにひどそうなので見かねた姉の母親が病院に連れて行こうと近寄るが母ネコは子供を取られると思っているのか決して触らせようとしない...
怒り狂って引っ掻いてくるのだ...
次の日母ネコはついに動けなくなっていた...
出産の疲労と病気による衰弱のためであろう...
母ネコの周りは自らの汚物で一杯だった...
しかし母ネコは愛しそうに五匹の仔を満遍なく舐めていた...
『こいつは今日死ぬな…』
衰弱し切った母ネコを見て姉はそう思ったそうだ...
そしてその夜姉の母親が2階の自室で寝ているとモゾモゾと布団の中で何かが動く...
それは子ネコだった...
『あれ?』と思い電気を点けてみると他の四匹の子ネコたちも自分の布団の周りにいる...
子ネコたちは寒いのかか細い声で鳴きながら布団に入ろうとしている...
そして少し離れた所にあの病気の母ネコが静かに横たわっていたんだ...
もう息はしていなかったんだ...
決して子供達に近寄らせようとしなかった母ネコは最後の力を振り絞って一匹一匹わが仔をここまで運んで来たのだろう...
死ぬ姿を人に見せないと言われるプライドの高いネコが寝室の真ん中で死ぬことを選んだのだ...
子供達を託すためにさ...
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猫の泣ける話
お母さんありがとう