去年の9月1日父親が他界した。
心臓弁を人工の物に付け替えるという難しい手術だったが、私は初めての手術ではないし、今回も普通に元気になって帰って来るのが当たり前だと信じていたので、会社にいつも通り出勤して、長男にメールで経過を聞くくらいだった。
「術後も安定してる」
「後は目を覚まして麻痺がないか確認するだけ」
そんなメールを何度かやりとりして、ベットに潜り寝ようとした。
それから、ほんの三十分後くらいに電話がきた。
「明日、家族全員あつまってくれ。」
スポンサーリンク
病院まで六時間。
いてもたっても居られず、すぐに荷物をまとめて向かった。
父親のベットの周りには機械だらけで入れる隙間は少しだけ。
可哀想で見てられなくて涙が溢れた。
そして次の日、静かに息を引き取った。
とても綺麗な笑い顔でした。還暦を迎える事も無く、髪を白髪にする事も無く・・・私の花嫁姿も見れないまま・・・
お父さん、また次に産まれた時も、お父さんの娘で居させて下さい。
勘弁してくれなんて言わないでね。
スポンサーリンク
最後のいってらっしゃい