僕は格闘技をやってます。僕には彼女がいます。彼女は僕の身を心配して、ボロボロに
なって現れた僕をみて、『どうしてボロボロになってまで続けるの?』と問いかけられま
す。僕は答えません。
それはある大雨の日に僕が僕と約束したからだ、って。
僕は普通の大学生で、大した取り柄もなく、頭だって良くないし、お世辞にもカッコいい
なんて言える男じゃない。だからせめてアイツが、自分の彼氏は強いんだって自慢出来る
くらいの男になりたい。
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友達に僕の事を馬鹿にされて喧嘩してしまい、その事を友人経由で知った僕が『ごめん』
と言って彼女を抱きしめると、彼女は泣き出してしまった。その時だった。どんなにボロ
ボロになってでも僕は強くなる事を、大雨の日に心に決めた。
こんな事でしか自慢にしてあげられなくてごめん。それと、支えてくれてありがとう。も
う少しだから、待っててくれ。体が完全に壊れる前には、きっと自慢できる男になってる
からさ。
その日まで僕はあの大雨の日を忘れない。
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