呉海軍墓地でお会いしたおばあさんの悲しい話です。
軽巡洋艦神通の慰霊碑を一生懸命掃除しているおばあさんが居たんです。
私が、「こんにちは、寒いですね。」と挨拶するとものすごい笑顔でこんにちは、さむいねえ。」と答えてくれた。
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時間があったので一緒に掃除の手伝いをさせてもらったんです。
その時にそのおばあさんから聞いた話なんですが。
神通には、おばあさんの初恋の人が乗艦していたそうなんです。
相手には、おばあさんの気持ちを伝えられないままだったそうなんです。
あの時自分の気持ちを伝えられなかったのが今も苦しいと・・・。
最後に「私はね、もうすぐお迎えが来ると思うけど、今からとても楽しみなんよ。あの世に行っ、あの人に会った、ホントは私あんたの事が大好きじゃったんよ。と言うの楽しみ。でもね、あの人
は若いまんまで、私はこんな、しわくちゃのおばあさんじゃあ、笑われるかむしれんねえ。」と笑いながら話してくれたんです。
不覚にもお話を聞きながら涙が落ちたんです。こんなつらい恋愛をされてるんだなと・・・。
そしたら、おばあさんが笑いながら、「ええ若い者が、めそめそしんさんな。昔の男は、親の死に目に会っても泣かんかったんよ。しっかりしんさい。」と言ってくれたんです。
自分の生き方を考えさせられる出来事だった。
こんなつらい話を聞いて胸が締め付けられました。
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