25年前の話になります。昔、私は団地に住んでいました。
夜の20時ぐらいに会社から帰宅すると団地前の公園で雨の中、傘もささず1人の男が向かえの団地を見ながら立っていました。
はっきりいって気持ち悪い光景でした。
2月始めで寒い中。
家に戻り1時間くらいして外を見るとまだ立っていました。
警察を呼んだほうがいいか迷いましたが暴れてるわけじゃないのでほっときました。
その夜は疲れていたので寝ました。 朝起きて窓をみてみると、微動だにしてない男がまだ立っていました。
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昨日の夜から雨はやんでいません。
私が見てから10時間。
明るくなったせいか男の姿がはっきり
わかりました。
14~16歳の青年でした。
うつむき、ふらつき限界の様子です。
私は我慢ができずに、近くにより傘を彼に渡しました。
大丈夫?どーしたの?訪ねたのですが
ありがとうございます。
それ以外答えてくれませんでした。
何があったのか聞きたかったのですが
これ以上聞かないでくれと言わんばかりの様子。
私は家に戻りました。
それから彼は6時間も立ち続けました。
気になり出したら調べないと気が済まないタイプの私。
向かえの団地に知り合いがいましたので、調べてみようと電話をしました。
すると、
娘の彼氏だ!
との事。。。
こんな事があるんですね。
話を聞いて私は涙があふれました。
私の団地友達の娘さんは急性白血という癌で1月前に16歳という若い年齢で亡くなってます。
その団地友達に話を聞くと、一度その青年と会ったらしいのですが、少し不良ぶってる彼氏がきにくわず、娘と一切会わせないようにしてたみたいです。
彼女の死、会えない苦しみ、お線香すら あげれず、彼は雨の中いたんでしょうね。
せつない。
今は36歳くらいになってるのかな?
素敵なお嫁さんがいるのかな?
あの時、自分が彼女の家に行けば迷惑がかかる。
だから我慢してずっと見守っていたんだよね!
16歳なのに。
今でもあのまっすぐな青年の姿が脳裏に焼き付いています。
君はかっこよかったよ!
この話本当に涙腺がアツくなりました。
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