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当たり前の幸せを

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当たり前の幸せを・・・。
私は結婚してガキができてホカホカした食卓にみんな笑顔で並んでたりしてときどき泣きそうなくらいの幸せを噛み締めるなー...
『荒みじんの玉葱が入ったでっかいハンバーグ』とか『大皿いっぱいの散らし寿司』とか奥さんとガキには自分がガキの頃に満たされなかったものを埋めてもらってる...
『ケチャップで名前書いたオムライス』『釜で炊いたお米のキレイな狐色のお焦げ』
『ジャガイモとニンジンのゴロゴロしたカレー』みんな夢見るだけで一回も与えられなかったものだ...
『年の数だけロウソクの立ったケーキ』も...
なんか三十過ぎた今になってようやく切ない気分にならずに見られるようになった...最初の頃なんか幸せな食卓に座るたび『なんで私がこんなトコにいるんだろ』とか思ったけど...
自分みたいな1人きりの惨めな飯とか親も不在でお金も食いモンも無くてひもじい思いとかぜったいさせたくないな...

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うちね端的に言うと親が超DQNだったの...当時のウチのメシ見たらみんな残飯かゴミかと思うよきっと...幸か不幸か自立して生きて来れた...優しい嫁とも会えたし...元気なガキもできた...だから私はきっと神様っていると思う...

新婚当時は出されたもの食べてた...しばらくして(長男を妊娠した頃か)
『ね好きなものなんでも作るよなに食べたい?』って聞かれたから思わず『おっきいハンバーグ』って答えた...
我ながら30過ぎてなにいってんだ思ったけど嫁はニッて笑って小さめの座布団みたいな超巨大ハンバーグ作ってくれた...
私のこと見ててなんか感じたのかな...爪楊枝のちっちゃな旗が立っててお手製ハンバーグソースで『○○くん大好き』とか書いてあった...

私って妻だけではなく初めて家庭と母親を手に入れたんじゃないのかな...

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