最後は笑ってと言われたけどそんなんできない！
いきなりすみません・・・。
自分の中で区切りとして吐き出させてください。
去年の夏彼女が逝きました・・・。
ある日体調が優れないので病院へ行きました。
検査の結果、癌と・・・。
しかも余命半年と診断されました。
最後までもっと生きたい。死にたくないとは言ってくれずに・・・。
弱音を吐いてくれなかったことが悲しかった。
癌は既に全身に広がっており切除は出来きなかったんです。本当に早く気付いていれば。
入院しても苦痛を和らげることしか出来ませんでした。
仕事のシフトを夜勤にして貰い昼は病院で過ごす日々が続きました。
穏やかな本当に穏やかな日々が続きました。
彼女の誕生日病院の中庭で婚約指輪を渡しました。
ありがとう、ありがとうと何度も繰り返し・・・。
彼女は泣いて喜んでくれました。
いつでも笑顔の彼女が涙を見せたのはこの時だけだったなー。
外出許可がおりなかった為に結婚式は病院でしました。
私は家族との折り合いが悪く参列者は彼女の両親、妹、入院されている方々で。
神父の代わりを主治医にして頂きました。
私は人を愛する資格など無いとずっと思っていた。
こんな私を必要と言ってくれた彼女が・・・。。
私にずっと笑っていて欲しいと言っていた彼女・・・。
本当に大切にしたかった彼女・・・。
それから1ヵ月後。
病室から出ることが出来なくなりました。
ある日、彼女の強い希望により30分だけ庭に出る許可が下りた日です。
彼女は私に指輪を返しました・・・。
「明日からは赤の他人だからね私が・・・死んでも気にしないで。
私のことは忘れてずっと笑っていてね。お願いだから」
そう言って顔は笑いながら手を震わせながら返してくる彼女。
一緒に泣きたかったよ。
私は泣きたかった。だけど、彼女は泣いてくれない。
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その５日後に眠るように。
本当に安らかに彼女は逝ってしまいました。
最後の言葉は
「ごめんね、ありがとう」
なんで、笑って逝けるんだ？？？
もっと嘆いてくれよ・・・。恨んでくれよ。
悲しかったけど涙が出ない私は
やはり自分には人を愛する資格など無いと思いました。
仕事に明け暮れ2ヶ月が経った後、
義母から彼女の手紙が見つかったとの連絡がありました。
病室に持ち込んでいた本に挟んであったそうです。
一通は両親に、一通は妹に、一通は私に。
手紙はずっと読めませんでした。
先日、彼女の誕生日。指輪を渡した日。
手紙を読みました。
手紙の日付は死ぬ５日前、私に指輪を返した日でした。
そこには、出会ってからの日々が綴られていました。
自分は私からたくさんのものを貰った。と。
自分には勿体無い幸せを与えてくれた。と。
力ももう既に入らなかったはずなのに、
多分涙で所々にじんだ字で書いてありました。
違う、たくさんのものを貰ったのは私の方です。
1人で生きていた私に、生きる価値を自分自身に見出せ無かった私に、
ただ生きているだけの動物と変わらない私に、
生きていて良いと。私を人間にしてくれたのは彼女です。
彼女のために人間になれたのに。それなのに・・・。
1人でいる事がこんなにも苦しいと感じることが出来るようになったのに。
これまで生きてきて初めて・・・・・。他人の為に泣きました。
やっと、彼女の為に泣くことが出来ました。
笑っていてと彼女に言われていたのに泣いてしまいました・・・。
忘れられるはずがありません。
ただ一緒に居たかったんです。
彼女の為に一生を使いたかったんです。
ただそれだけだったのに。
正直まだ私は整理はついていません。
どうか、彼女の希望通りに笑えるようになりますよに・・・。
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