本当にあった感動する話です。
恩師に感謝です。恩師のおかげで今のおれはいる。本当に感謝してもしきれないほどです。
その話です。
子供の頃から勉強が大嫌いで運動能力も皆無のおれ。
もてるはずもなくなく不細工。もちろん特別な才能などあるわけもなく、得意なことなんか一つも無くて、いつも出来のいい美少年の兄と比べられては両親からお前は失敗作だと言われていました。
失敗作だから、こき使われて当たり前なおれ。
失敗作だから、せめて立派な兄の役に立てと言われ。
おまえは失敗作だから!
失敗作なのになんなんだ!
失敗作のクセに生意気な!
いつもそんな事を言われてたから、俺は失敗作なんだと思い迷惑をかけてはいけない、慎ましく生きなければいけない。
こんな駄目な俺を育ててくれる両親に感謝しないといけない。
立派な兄の汚点になってはいけないって心底思い込んでたんだ。
もちろん兄の理不尽な要求にも応えてたし、両親と兄が俺を残して楽しそうに出掛けるのを見ても何の不満も抱かなかったんだ。
むしろ、自分が恥ずかしい奴だから連れて行って貰えないんだ。
もっとちゃんとしないと捨てられてしまうって焦っていました。
だから留守番ついでに言いつけられた家事や手伝いは真面目にした。
でも小学生だったおれは出来ることもたかが知れてる。
本人は持てる力を全て振り絞って頑張っても、どうしたって不足は出てしまう。だから怒られるの繰り返し。
だから、こんな事も満足にできない奴は、次も当然留守番だと厳しく言い渡されるわけ。
それを聞いて俺泣く・・・。
悔しくて悔しくて。
親の期待に応えられない自分が不甲斐なくて泣く毎日。
親戚の集まりでも兄と比較されてはお前はもっと頑張らなければいけないよって、周りの大人からも言われた。
当時はそれが当たり前だと思ってたから、自分は本当に駄目な奴だと思っていた。
それが可笑しいことに気付いたのは中学3年生になった頃。受験生で他の誰よりも必死に勉強してるのにも関わらず、成績が余りにも伸びない俺を心配して、当時の担任が面談してくれたんだ。
でも俺は、失敗作だから怒られるんだ。
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先生がこんなに親身になって勉強を教えてくれているのに、全然点数がとれないからとうとう見捨てられるんだって、呼び出しくらった瞬間、絶望しかなかったのを覚えている。
そんな顔面蒼白な俺を見て、先生は何か感じ取ったんだろうな。どうした俺、何か悩みでもあるのか?って優しい笑顔で尋ねてくれた。
その一言で何故か俺の涙腺崩壊・・・。
たぶん、今まで大人から優しい言葉を向けられてこなかったから、余程暖かさに飢えてたんだろうな。
自分が如何に駄目な人間で、親の期待に応えられない、兄とは違って何をやっても上手くできない。
そんな哀しさや悔しさを吐き出した。
最後に俺なんか生きてる価値が無いって泣き叫んだわけです。
そしたら、それまで何も言わずガキの喚き立てる意味不明な言葉を黙って聞き入れてくれてた担任が、目を見開いてバチーン!
って音がなるくらいの強さで俺の両肩を掴んだ。
あ、俺殴られるわって思ったよね。そんだけ迫力がある表情だった。
でもな、担任は俺の両肩を掴んだっきり何もしなかった。
下唇を噛み締めて、何か必死に堪えてる表情を浮かべてた。
そんでさ、ようやく絞り出したような声で言うのよ。
お前は失敗作なんかじゃない。
耳を疑った。
そんな事、一度も言われてこなかったから。俺を尻目に、一人ヒートアップする先生。更に言葉を続ける。
こんなにも必死になって努力出来る人間が駄目なわけがあるか。馬鹿なことを言うな!生きる価値が無いなんて、そんな悲しいことを言うな!どんな状況でもどんな結果でも、それでも諦めず努力を続けるお前は誰よりも立派だ!胸を張れ!お前の努力は知っている!俺だけじゃない、他の教科の先生も、お前の一生懸命さを褒めていた!お前の親御さんがお前を褒めてくれないなら、先生が褒めてやる!だから自分を認めてやれ!自分の努力を信じてやれ!
目からウロコどころか、涙があふれでた。
まさか出来損ないを肯定してくれる人がいるなんて思ってもみなかったから。
なんかそれだけで今までの人生が報われた気がした。
俺の努力は無駄じゃなかったんだって、先生たちはちゃんと見てくれていたんだって分かったら、自然とそう思えた。
そっから俺の成績は恐ろしい程にグングン伸びた。
おそらく今までは、自分自身にストッパーをかけてたんだろうな。
成績が良くなったところで両親が俺を見てくれるわけが無いと、心の何処かでは親からの愛をとっくに諦めてた。
でもその現実を受け入れられる程に大人じゃなかったから、100%は諦めきれず、だから敢えて出来損ないを演じて、自分が愛されない原因を作って、言い訳や逃げ道を探してた。
でもさ、それって自己否定なんだよな。それじゃあ成長出来るわけがない。
誰よりも自分が自分を信じてやらんと、いつまで経っても前には進めないんだよ。
それを教えてくれた担任には、今でも本当心底感謝してる。
それからも親や兄とは色々あったけど、それらを踏まえた上で、それでもお祝い事なんだから正々堂々と結婚の挨拶がしたいと言ってくれた嫁と一緒に、俺の最大のトラウマである実家へと戦いに赴けたのは、やっぱりあの時の先生の言葉があったからだと思う。
先生、ありがとうございました。
あの時腐らなかったお陰で、こうして素敵な嫁とも出会えました。
また今度、先生の大好きなロールケーキ持って挨拶に行きます!
本当に感謝してもしきれない恩師のOO先生!ありがとうございます!
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