素敵な話になります。
この話は8年程前の事だったと思います...
無線で呼ばれたお客様宅にお迎えにあがりました...
お送り先は○○病院でした...
20歳ほどのお嬢様さんとお母さまがご乗車され、車いっぱいに荷物を積み込んでのご出発となりました...
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聞くところによると、お嬢様さんが○○病院の看護師に採用されたので、寮へのお引越しをするとのことでした...
車中和やかな会話を楽しみ、お送りした後も、お荷物の運搬を手伝って、その日はお別れしました...
それから2年後ほど過ぎた頃でしょうか...
また無線で同じお客様宅にお迎えにあがりました...
その時はお母さまお一人のご乗車で、最初は思い出せなかったのですが、お話しをしているうちに、
「あの日の母お嬢様さんだ...」と記憶が蘇りました...
なんて偶然な運命!
「今日はお1人なのですね...お嬢さんはお元気ですか?」とお尋ねしたところ、
そのお嬢様さんは半年程前に病気で亡くなられた、とお母さまが答えられました...
あまりのことに言葉を失い、「あの若いお嬢様さんが…」と思うと、命の儚さを感じずにはいられませんでした...
信じがたい事実にしばし落ち込む私でしたが、お母さまは私との再会に非常に感激しておられました...
と言いますのも、お嬢様さんが亡くなる直前、病床にて「引越しの時に手伝ってもらって楽しかった」と
元気なころの話をしていただいていたそうなのです...
お母さまは、
「その日の運転手さんの車にまた乗れるなんて、あの子が引き合わせてくれたのかしらね...」
と感動しておられました...
たった1度、私の車に乗ってくれたお嬢様さんが、
きっと苦しいはずの闘病の中で、私のことを覚えていてくれたのは、
もうなんとも言葉にしようがありません...
もう車にお乗り頂くことも、お引越しのお手伝いもできませんが、いつまでも忘れないでいようと思います...
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園児の優しさに感動です